...料理屋を兼ねた旅館のに似合わしい華手(はで)な縮緬(ちりめん)の夜具の上にはもうだいぶ高くなったらしい秋の日の光が障子(しょうじ)越しにさしていた...
有島武郎 「或る女」
...黙りこくって一生を送るほうがやはり僕には似合わしいようだ」そう言って君の友は...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...渡瀬にでもさせておけば似合わしいことかもしれないと清逸は思った...
有島武郎 「星座」
...遠くヒマラヤの雪巓を観望する丘の上に燃ゆるが如き壮志を包んだ遺骸を赤道直下の熱風に吹かれつつ荼毘に委したは誠に一代のヒーローに似合わしい終焉(しゅうえん)であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...なんと似合わしいデカダン・スポーツではあるまいか...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...お茶屋の縁喜棚に飾ると似合わしいものです...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...別に似合わしい縁辺を求めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...現に似合わしい夫婦と姑(しゅうとめ)になり終(おお)せているという事にふと思い及んだ時...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...彼のローマンスを飾る背景としては似合わしい手入れの仕方である...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...その小さな国の女王としても又幾十人の子分をあごで動かす男達の姐御としても似合わしいものだった...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...昨夜は冨美ちゃんにアンクルトムスや紅(べに)はこべその他似合わしいものを見つけてやりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...仲よくして暮らすのに似合わしい二人だと思う」と語ったので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮家の心細い御経済も緩和されると思うが」こんなお陰口(かげぐち)も言いながら似合わしい第二の夫人のお取り持ちをしようとする人たちも相当多いのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...またもない似合わしい美貌(びぼう)の御夫婦であると見えるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その話のように人に助けられておりますのが性格に似合わしいことのようにも思われるのでございます」と言い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...似合わしい一戸が明いていたので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...刺繍組合理事の肩書に似合わしいけれども...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...それを忘れてしまうと新たにまた似合わしい名を付けて...
柳田国男 「こども風土記」
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