...雨を含んだ風がさっと吹いて...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...船長がさっと高く片手をあげた...
海野十三 「海底大陸」
...黒い物の影がさっと掠(かす)めた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...その脣からは血の気がさっと心臓へ戻った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...二人がさっと抜いてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...同時に襖(ふすま)を洩(も)れて赤い火がさっと暗い書斎に射した...
夏目漱石 「永日小品」
...快い冷気がさっと彼の火のような頬を掠(かす)めたものだった...
堀辰雄 「菜穂子」
...すると女王の顔がさっと怒りに変わり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...お休みなさい」馬車がさっと行ってしまった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...小柄な縮れ毛給仕がさっと部屋を見渡し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...ザリがさっと引いて打撃をよけ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...扉がさっとあいた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...戸口から洩れる手燭の光りがさっと前庭へながれ...
山本周五郎 「新潮記」
...門前の侍たちがさっと崩れたち...
山本周五郎 「花も刀も」
...――がさっと、何か暗闇のなかで、鼬(いたち)の駈けるような物音がしても、哨兵(しょうへい)はすぐ、眼をひからせた...
吉川英治 「新書太閤記」
...孫兵衛の刃(やいば)がさっと斜めに走った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「はてな? ……」偶然、彼の眸が向いた草叢(くさむら)から、がさっと、逃げるように人影が起った...
吉川英治 「柳生月影抄」
...なにか稲妻のようなものがさっと閃めいた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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