「黝」の意味
黒みがかった色
小説での「黝」の使い方
...寺の庫裡(くり)のようにがらんと黝(くろ)ずんだ広間と土間とにこもって...
有島武郎 「親子」
...やや黝(くろ)ずんだ破片が少量入っているだけで...
梅崎春生 「狂い凧」
...黝(くろず)んだ太い柱がツルツルと光っていた...
徳田秋声 「新世帯」
...色の鮮かな木立ち際に黝(くろず)んだ藁屋(わらや)が見えたりした...
徳田秋声 「黴」
...妙に黝(くろ)ずんだ光りを帯びて...
豊島与志雄 「理想の女」
...黝(あおぐろ)くなった躑躅の葉にザブザブ水を撒いてやりながら...
林芙美子 「清貧の書」
...青黝(あおぐろ)い背を光らせながらサラサラと草を押しわけてそばに積んである油壺の中へニョロリと入ってしまった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...くすんだ煤黝(ビチューム)色になり...
久生十蘭 「キャラコさん」
...黝(くす)んだ壁にくっきりと浮かんでおり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...古風な木造の円頂閣と黝んだ尖塔のある寺院...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...楓の林は荘重に陰欝に黝み...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...彼が我が家と呼んでゐる黝(くろず)んだ屋根と灰白の壁とに湧いて來る愛着を口にしたことがあつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...葉つぱは頭の上で彼女の歩調と共に進みながら月光を浴びて青黝かつた...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...妙に黝んで見える...
堀辰雄 「春日遲々」
...黝みそめた若松の梢にひそやかな濤のとどろきが通いもしよう...
宮本百合子 「海辺小曲(一九二三年二月――)」
...考え込むために黝(くろ)ずんだ姿で...
室生犀星 「しゃりこうべ」
...城山の頂きが鮮明に黝づく色を泛べていた...
横光利一 「旅愁」
...耳を傾くればわたくしたちは黝い森林の奥から...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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