...動かないように、椅子に螺釘留(ねじくぎどめ)にしてある、金属のの上に、ちくちくと閃く、青い焔が見えて、の縁の所から細い筋の烟が立ち升(のぼ)って、肉の焦げる、なんとも言えない、恐ろしい臭が、広間一ぱいにひろがるようである...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...何か怖しい思慮が不意に閃く樣に...
石川啄木 「赤痢」
...此瞬間三藏の頭には大膽な考へが閃く...
高濱虚子 「俳諧師」
...旅僧の姿はひらひらと室の其処此処に閃くばかりでどうすることもできなかった...
田中貢太郎 「怪しき旅僧」
...その手に閃く棒とを見た...
直木三十五 「南国太平記」
...水の中で閃く刀、それを払った棒...
直木三十五 「南国太平記」
...上段の刀尖が、手が、ぴくぴく動くと、次の瞬間「ええいっ」見事、小太郎の誘いに乗って、大きく一足踏み出すと、きらっと、白く円弧を描いて、打ち込む――その光った弧線が、半分閃くか、閃かぬかに「とうっ」肚の中まで、突き刺すような、鋭い気合、閃く水の影の如く、一条の白光、下から宙へ閃くと――刀と、片手が、血潮の飛沫と共に、宙に躍った...
直木三十五 「南国太平記」
...そして「退け」「尊公が――」と、一人が云って、油断を見せた一刹那――小太郎は、影の閃く如く、一間余り、身体を、閃かすと、ぱっと、音立てた血煙――ばさっと、鈍く、だが、無気味な音がした...
直木三十五 「南国太平記」
...たまゆらを閃くものであるというのはそれである...
中井正一 「美学入門」
...焚付の火のちら/\閃くのが植込の間から見える...
永井荷風 「羊羹」
...電気と閃く星を著け...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...智的なものが閃くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一つの瞬間のなかに閃く永遠のイメージにも...
原民喜 「鎮魂歌」
...眼に閃くやうな輝きを見せて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...稲妻に羅星の閃く戦国の夜は...
牧野信一 「悲しき項羽」
...「座につくと彼はものの一分も私を閃くが如き眼で見つめてゐたが...
牧野信一 「『ユリイカ』挿話」
...彼(あれ)や是と思出が幻のやうに胸に閃く...
三島霜川 「昔の女」
...あゝ父の血だ! とちらり閃く考へが...
水野仙子 「脱殼」
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