...俺はこれ迄牛鍋をつつきながら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そしてマリバスは揚鍋(あげなべ)の柄(え)に乘つて出ていつた...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「サバトの門立」
...柳川鍋(やながわなべ)にするお魚のことだろう...
海野十三 「怪塔王」
...田鍋課長と部下二名は...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...『鍋提げて』ということは随分格段な場合であります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...三ツ輪の座敷に足を伸ばすとすき焼の鍋(なべ)の煮えるあいだも無駄に放っては置けないのであった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...真黒(まつくろ)な鍋(なべ)で何かを煮てゐました...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...牛鍋の妙味は「鍋」という従来の古い形式の中(うち)に「牛肉」という新しい内容を収めさせた処にある...
永井荷風 「銀座」
...葛飾北斎と其流を汲んだ河鍋暁斎...
永井荷風 「来訪者」
...泡立つ鍋を四方から囲んで...
野村胡堂 「胡堂百話」
...腹巻から鍋銭(なべせん)を取出し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「鍋や」と呼んで少し待ッてみて又「鍋や……」...
二葉亭四迷 「浮雲」
...夜の九時すぎ堀井来り、鳥鍋を食ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...食べたのはニク鍋でちょっといためてスミソで食べました...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...本文にあるシブレの外に手軽き料理はチャップ肉を一節ずつに骨を付けて切り肉たたきにて能(よ)くたたき両面へ塩胡椒を振掛けおきフライ鍋にバターを溶かし肉を入れてビフテキよりも一層丁寧に血色の消えるまで焼くなり...
村井弦斎 「食道楽」
...それから牡蠣を外の鍋へ並べてテンピかカステラ鍋の中へ入れて熱い火で十分間焼て牡蠣から出た汁を前のかけ汁と交ぜて焼た牡蠣へかけるのだ」客「少々面倒だね...
村井弦斎 「食道楽」
...「さて鞄をあけて中の物を出し、タイプライターの蔽(おお)いをとった、そこへ会計部長がいそぎ足で出社して来たんだ、と、二平さんを見るなり、やあ、速達が届きませんでしたか、と云った」島さんは可笑(おか)しそうに、白いきれいな歯をみせて笑った、「やあ、二平さん速達が届きませんでしたか、ってね、そしてそのままいそぎ足で会計部のほうへいっちまったよ」「あの人はいつもいそぎ足だ」と松井くんが云った、「いつもなにかを追っかけてるようだ」「二平さんの顔がさっと変るのを僕は見た」と島さんが云った、「あのねぼけたような顔がきゅっとちぢまり、まっさおになって、いっとき呼吸が止ったようだった、僕はこの眼でそれを見たんだ」若い井河くんは自分の箸を持ってちゃぶ台をまわり、鍋の脇に坐って、自分たち三人の取皿に、湯豆腐とぐをよそい、二つを松井くんと野本くんの前へ押しやると、自分はすぐさま喰べはじめた...
山本周五郎 「季節のない街」
...うすい味噌汁みたいな鍋の水をぶちかけられて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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