...六七合目以上(ろくしちごうめいじよう)は無疵(むきづ)の圓錐形(えんすいけい)をしてゐるので富士(ふじ)を思(おも)ひ出(だ)すくらゐであるが...
今村明恒 「火山の話」
...額部より顔面へかけて三カ所の摺(す)り疵(きず)があった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「もちろん御名誉に疵(きず)の付かぬように...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「右か左かの眉尻に小さな疵痕がありました」それを聞くと問官はふふふと笑った...
田中貢太郎 「賈后と小吏」
...疵口を解いて「何を盗った?」「何んだか――親爺の大切にしているもんでさあ」膏薬を貼ったらしく...
直木三十五 「南国太平記」
...彼等の疵を探し出すのである...
中島敦 「かめれおん日記」
...無疵(むきず)の身体じゃないか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...旦那樣の疵(きず)は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その左の耳の瘤(こぶ)を取った疵痕(きずあと)が何より証拠...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無疵(むきず)の美濃紙で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身體の弱いのが玉に疵(きず)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無疵だったものがつぎつぎに死んでゆく...
原民喜 「「屍の街」」
...殆ど無疵といつていい位...
原民喜 「廃墟から」
...よし痕は殘るとも向ひ疵とてほこられんか可笑(をか)し...
一葉 「暗夜」
...障子唐紙(からかみ)を破り諸道具に疵(きず)付けても先(ま)ず見逃がしにして...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その疵(きず)のある象牙(ぞうげ)の足の下に身を倒して甘い焔(ほのお)を胸の中(うち)に受けようと思いながら...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...俺のアトから様子を見に来た向う疵の兼が立っていた...
夢野久作 「難船小僧」
...毛を吹いて疵を求むる底の事を為すよりは...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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