...文藝其物の本質から來るところの必然の運命でなければならなかつた...
石川啄木 「硝子窓」
...事物の本質と合体していてそれと離すことはできない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...鋳物の本場の川口で修業してきたおやじは「砂むぐり」と一種の蔑視的な呼び名がつけられている鋳物屋という自分の商売を誇りにしているわけではなかったが...
高見順 「いやな感じ」
...併し又人々によって与えられたという規定をもつのであっては事物の本質の概念ではない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...これを押しつめるならば本質は正に一つの物自体――之こそ言葉通りの事物の本質ではないか――概念に帰着する処に特色をもつ...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...それのみがこの事物の本質をなすものならば...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...事物の本質は精神だという哲学的観念論になるのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...墓詣(はかまうで)過し世の蟲ばみし物の本ふと読むまゝになつかしく作者のこともおもはれてふけ行く秋の昼さがりその墳墓(おくつき)をたづぬるに場末の町のいくまがり小家つゞきの道のはて子供のさわぐ浄土寺苔と落葉に埋れてかけし地蔵ともろともにはかなく残る石ひとつ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...お兄様」「物の本にはそう書いてあるね――ところで」「お兄様はお兄様でいいんでしょう...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...天草の特産なる鯨油(げいゆ)を安値に買上げて暴利を貪(むさ)ぼり』と物の本に書き傳へてある通り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...むずかしい物の本を持っていることでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「尤も、小僧の佐吉どんが見たかも知れません、あの子はたつた十六だけれど、物の本が好きで、四角な字も讀めるから」「そいつは有難い、早速小僧の佐吉を呼んでくれ」平次は救はれたやうな心持でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...西洋の物の本を見ると...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...おまけに卷末の一覽表には主人公たる僕は勿論作中の人物の本名假名をずらりと竝べろと言ふのである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...そして生活のうちから出た意見の歴史の分析的研究によって事物の本質を把握するということはアリストテレスの方法の特質に属している...
三木清 「科学批判の課題」
...ただ物の本質と実質とだけを問題にする哲学が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無落款(むらっかん)がこの種の焼物の本来の性情であります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...昔気質(かたぎ)の頑固一徹とよく物の本やお話にあります...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
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