...乳母と見た月蝕(げっしょく)の暗さを思い出してしまう...
芥川龍之介 「袈裟と盛遠」
...暗さに慣れて来た葉子の目にはそれが岡である事が知れた...
有島武郎 「或る女」
...目が暗さになれてくると...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...「致し方もありませんな」とイヴァン・ペトローヴィチは言った、「ではお出掛け下さいだが、ついでに猫ちゃんをクラブまで送りとどけていただきますかな」そとは雨がぽつぽつ降っていて、ひどい暗さで、ただパンテレイモンの嗄(しわが)れた咳をたよりに、馬車のありかの見当がつくほどだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...ここでは少し下り道ななだらかな傾斜なのでだんだんに暗さをます以外にはさして困難ではなかった...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...そこの暗さはひどくなった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...この暗さで判らぬ...
直木三十五 「南国太平記」
...月の出ぬ間の暗さに乘じて逃れねばならぬ...
中島敦 「盈虚」
...斯ういふ綺麗な墓場へ來ると却つて死といふものの暗さは考へにくい...
中島敦 「かめれおん日記」
...そのうす暗さの真中にぼんやり浮かび上った端正な伯父の寝顔には...
中島敦 「斗南先生」
...ムツとする土の匂ひも、無氣味な暗さも、もう平次を牽制(けんせい)しませんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...でも暗さは想像してたよりずっと深く...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...日の出まえの暗さだ...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...家並の軒下はみるみる暗さが濃くなり...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...彼は心の暗さに對向し得るだけの情熱を無理にもかん子に向けたかつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...暗さの中で埃を冠っているのではっきりとは見えなかったが...
横光利一 「旅愁」
...暗さは暗し、敵の行動も人数もわからずで、鋤鍬部隊の五千は、同士討ちを起すやら、方角をちがえて後戻りしてくるやら、大混乱の中に、この夜の大将であった冷苞も見失ってしまった...
吉川英治 「三国志」
...少しも暗さが見えなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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