...天日(てんじつ)のうつりて暗し蝌蚪(かと)の水大正十三年さしくれし春雨傘を受取りし大正十三年棕櫚(しゅろ)の花こぼれて掃くも五六日大正十三年五月十三日 発行所例会...
高浜虚子 「五百句」
...皮膚が荒れてくる旅をつゞけてゐるすこしばかり買物もして旅の夫婦は石刻む音のしたしくて石刻む朝寒に旅焼けの顔をならべて・片輪同志で仲よい夫婦の旅・ざくりざくり稲刈るのみの・秋晴れの砂をふむよりくづれて鶏(トリ)を叱る声もうそ寒う着いたいそがしう飯たべて子を負うてまた野良へ・木葉落ちる声のひととき・貧乏の子沢山の朝から泣いてゐる・それでよろしい落葉を掃く十月十五日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...掃く、柿の落葉だけだ、雑草はそのまゝにしてをけ、土地は誰の独占物でもない、雑草だつて生えて伸びて茂る権利があらうぢやないか...
種田山頭火 「其中日記」
...掃く、拭く、障子のやぶれをつくらふ...
種田山頭火 「其中日記」
...松はみな枝垂れて南無観世音松風に明け暮れの鐘撞いてひさしぶりに掃く垣根の花が咲いてゐる大正十五年四月...
種田山頭火 「草木塔」
...掃くとても掃くとても積りつもりて限り知れねば...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...庭上に梅の落葉せるを見てよめる歌四首秋風のはつかに吹けばいちはやく梅の落葉はあさにけに散るあさにけに落葉しせれば我が庭のすゞろに淋し梅の木の秋あさゝらず立ち掃く庭に散りしける梅の落葉に秋の雨ふる我が庭の梅の落葉に降る雨の寒き夕にこほろぎのなく渡邊盛衞君は予が同窓の友なり...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...朝になつて庭を掃く者がないから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庭を掃くのをみていると...
羽仁もと子 「女中訓」
...すべて一枚一枚あけて掃くこと...
羽仁もと子 「女中訓」
...すばやく床を掃くのをながめていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...まるで自分の心の中のように部屋を掃く...
久生十蘭 「キャラコさん」
...きたない……掃くひまもなかったのか? フ!」ドミトリーはこの頃見えはじめた自分の家庭の内の文化の低さに我慢出来ないように溜息した...
宮本百合子 「「インガ」」
...毎日掃くのだから落葉とかゴミとかいう些細(ささい)な固形物すら見当らないのに...
室生犀星 「生涯の垣根」
...彼はその景色が見たいばかりに掃くのだ...
室生犀星 「生涯の垣根」
...一葉余さず落葉掃く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...父の墳墓の草を掃くことができるだろうか」と独り嘆じていた...
吉川英治 「三国志」
...箕(み)で掃くほど代りがあります...
吉川英治 「柳生月影抄」
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