...智恵子はほのぼのと美しく清浄でしかもかぎりなき惑溺(わくでき)にみちてゐた...
高村光太郎 「智恵子抄」
...彼女の愛に惑溺(わくでき)して眼が眩(くら)んでいた私には...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...または物質的惑溺のために...
田山録弥 「三月の創作」
...惑溺するようなことは誓って為ない...
田山花袋 「蒲団」
...時雄は惑溺せぬものならば...
田山花袋 「蒲団」
...衣食に苦しんでまでもこの東京に居るなども意味がありそうですわい」「それは恋の惑溺であるかも知れませんから善意に解釈することも出来ますが」「それにしても許可するのせぬのとは問題になりませんけえ...
田山花袋 「蒲団」
...いかなる惑溺的(わくできてき)の政略も...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...ほとんど惑溺(わくでき)するかと思うほどに...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜も昼も無い惑溺の生活を続けたと言っても差支(さしつかえ)は無いでしょう...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...耽美的な情緒に惑溺する時代を通り越した...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...この數年來著るしく傳統的な日本趣味に惑溺してゐる...
萩原朔太郎 「詩に告別した室生犀星君へ」
...愛や人道やに惑溺(わくでき)している倫理主義を...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...葡萄の美酒に惑溺して自からこれを禁ずるを知らず...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...その惑溺はなはだ少なし...
福沢諭吉 「物理学の要用」
...ゆえに迷惑、惑溺、惑乱、惑星は実はメイコク、コクデキ、コクラン、コクセイが本当だけれど、今これをメイワク、ワクデキ、ワクラン、ワクセイといわないと世間に通じない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...これに惑溺したのだそうであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...金銀を借りては酒色に惑溺(わくでき)したり...
吉川英治 「三国志」
...又アラユル欲望ニ惑溺(ワクデキ)シテサメザルモノハ...
吉川英治 「親鸞」
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