...『吠』の神話は、印度日耳曼神話の純粋なる代表者には非ざるなり...
高木敏雄 「比較神話学」
...ふたゝびこゝで白髪を剃るどうでもこゝにおちつきたい夕月・朝風の青蘆を切る□・これだけ残つてゐるお位牌ををがむ□・あるだけの酒のんで寝る月夜・吠えてきて尾をふる犬とあるく・まとも一つの灯はお寺昨夜は幾夜ぶりかでぐつすり眠つたが...
種田山頭火 「行乞記」
...似たり高鳴る滄溟の狂瀾岸の岩拍ちて怒潮うづまき吠ゆるさま...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...犬が吠える、虫が鳴く、畜生! おまへ達には社交界も世間も、ないだろ...
中原中也 「暗い天候」
...そうして犬がしきりに吠(ほ)えましたよ先生……」「秋の夜長に川端で犬の遠吠をきくのはちょっと芝居がかりだね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「ワーッ、助けて、ヒー」悲鳴に交って、猛犬の吠える声、屋上庭園の物凄い情景(シーン)を後に、書生一人を番人に残して、英子は元の客間へ静々と帰りました...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...ランプを消して寝ると、野犬が箱のまわりをうろつき、しきりに、遠吠をした...
火野葦平 「花と龍」
...こういう音楽的な犬の吠声を聞いただけでも...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そいつが私たちに吠えてゐるのであつた...
堀辰雄 「旅の繪」
...サトーリスが吠えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...虎のやうに吠えはじめた...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...彼等は犬のように吠えたてて...
松永延造 「職工と微笑」
...主人の飼っているJean(ジャン)という大犬が吠えそうにして廃(よ)して...
森鴎外 「独身」
...己の顔を見てひどくおこつて吠える...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...振り上ぐるわが刀を見上げつゝ吠え哮(た)けるやう...
夢野久作 「白くれない」
...歌を吠えつゞけてゐたのである...
吉川英治 「折々の記」
...散々に罵り吠えていたが...
吉川英治 「三国志」
...で、ちとどうも、食(た)べ酔い気味で」「さすが狒々もか」「……が、こうして、馬の口輪にぶら下がって歩けば、足もとも心配なく、馬がどこへか連れて行ってくれましょう」「無礼者、吠えづらかくな...
吉川英治 「私本太平記」
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