...地獄の關に刻めりといふ銘は、全篇を讀む間、我耳に響くこと、世の末の裁判の時、鳴りわたるらん鐘の音の如くなりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...第九輯巻四十九以下は全篇の結末を着けるためであるから勢いダレる気味があって往々閑却されるが...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...誇張して言えば全篇が挿話の連続であり...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...全篇をよむには面倒であろうから...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...全篇の面白味に至つては...
南部修太郎 「探偵小説の魅力」
...そんな憧れの心のみで全篇が埋つてゐるものさへあつた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...「踊子」中の季節推移の美しさはよく全篇の卑猥の物語を救つて余りあるもの...
正岡容 「浅草燈籠」
...師匠の円朝とは全く世界を異にしたなんせんすの集大成であるが、全篇、小林清親や井上探景の「明治東京名所図絵」のやうな開化風景が展開されてゐて、じつに美しく愉しい...
正岡容 「寄席風流」
...やはり全篇をつうじてお露お米にカランコロンと下駄履かせた奇抜な構想にあり...
正岡容 「我が圓朝研究」
...即ち、永保元年に謫せられた正氏が、三歳のあんじゆ、当歳のつし王を残して置いたとして、全篇の出来事を、あんじゆが十四、十五になり、つし王が十二、十三になる寛治六七年の間に経過させた...
森鴎外 「歴史其儘と歴史離れ」
...それは全篇を通じて流れて居り...
矢内原忠雄 「読書と著書」
...自身この『地名の研究』の全篇を精読せられたのみならず...
柳田國男 「地名の研究」
...人生批判が全篇ににじみ出ている...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...全篇の生気を一挙に躍動させ初めるのだから大したものである...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...全篇を改竄することにした...
横光利一 「上海」
...また全篇の骨胎(こったい)をいささかでも完(まった)きに近いものとしておくことは訳者の任でもあり良心でもあろうかと思われる...
吉川英治 「三国志」
...『論語』全篇を通じておそらく揺るぎのない声価を保っている弟子は...
和辻哲郎 「孔子」
...『論語』全篇中堯舜に触れたものは...
和辻哲郎 「孔子」
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