...一齣一齣(いつせついつせつ)の上で云へばやはり戯曲的に力強い表現を得た個所がある...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...ワグネルが『タンホイゼル』の第三齣(く)...
石川啄木 「閑天地」
...あぶないきたない仕舞湯であたゝまる・からりと晴れた朝の草鞋もしつくりなか/\よい宿だが、なか/\忙しい宿だ、稲扱も忙しいし、客賄も忙しい、牛がなく猫がなく子供がなく鶏がなく、いやはや賑やかなことだ、そして同宿の同行は喘息持ちで耄碌してゐる、悲喜劇の一齣だ...
種田山頭火 「行乞記」
...又實に外交劇の能事を盡くしたる一齣なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...又実に外交劇の能事を尽くしたる一齣なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...余は井筒に倚(よ)れる男女の図に対して何(なん)の理由なく直(ただち)にマアテルリンクの戯曲 Pellas et Mlisande の一齣(いっせき)を聯想(れんそう)せり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...特に微速度で何秒かに一齣ずつ撮れば...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...五秒一齣くらいで撮っているので...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...換言すれば彼の戯曲のあるものは齣幕の組織において明かに比例を失している...
夏目漱石 「作物の批評」
...初対面の時には実隆に数齣の『平家』を語らせ一泊させて帰した...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...しかし当時は幸に晶子さんといふ詩人がゐて歌に之を不朽化してくれたので文化史上の一齣を為し得た...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...吾々の会話の一切が「悲劇」の一齣であるかのやうな気がして来る...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...江戸川河畔に住む女金貸が三崎座の女役者たちを自邸に招いて観桜宴を催すの一齣に今日とは余りにも相違する大曲近辺の好風景が展開されてゐる...
正岡容 「巣鴨菊」
...心持ち好くこの一齣(こま)を繰り返した...
正岡容 「寄席」
...能楽喜多流の『舞い方及び作法の概要』と名づくる心得書の中に示されてある「鼻の表現」に関する一齣(せつ)であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...人生の一齣を覺える...
吉川英治 「折々の記」
...やはり生涯の貴重な一齣になつてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...しばらくの佗び住居に「無可(むか)」という号を用いて浪居している一齣があるが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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