...色が淺黒くて、なめらかな頬にはうぶ毛さへ生えてゐた...
太宰治 「陰火」
...」この弟は、色が黒くて、ぶをとこである...
太宰治 「お伽草紙」
...兄さんのように浅黒くて陰影の多い顔を好きだ...
太宰治 「正義と微笑」
...羽根が黒くて腰の黄色い小さな蜂が...
寺田寅彦 「蜂が団子をこしらえる話」
...点々として、到るところに、花といえば花が咲いていることは間違いはないが、その花のまた何という毒々しい色、ドス黒くて、いやに底光りのする、血といえばいえるが、しかも人間の温かい血という感じさえない、魚類の冷たい悪血(あくち)――そうして葉の捲き方から節根(ふしね)までがいちいちひねくれている...
中里介山 「大菩薩峠」
...色じろで、端正で高貴の相さえある天魔太郎と、色があさ黒くて、するどくはげしい猫間犬丸...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...穂の根の方が薄黒くて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...穗(ほ)の根の方が薄黒くて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小柄で、色が浅黒くて、あまり良い男振りではありませんが、突き詰めた様子や、一生懸命な眼の色に、何か妥協の出来ない正直さを見ると、素気(そっけ)なく追い返しもなりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...背が低くて青黒くて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひっつめに結(ゆ)った髪の色も黒くて...
林芙美子 「新生の門」
...春の風はあたたかいが、旭山の上をながれる雲は、なんだか黒くて、気味のわるい色をしている...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...どれも黒くて、古風で、古ぼけていて、ひどく指垢(ゆびあか)のついた書物がめちゃくちゃに積み重ねてあり、名前の頭文字や、略さないで書いた姓名や、怪異な形の絵や、その他さまざまな小刀(ナイフ)で彫りつけたものなどの、創痕(きずあと)をつけられているので、かつては多少かたちを残していた原形の少しさえすっかり失(な)くなってしまっている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...二頭立てで黒くて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...浅黒くてきれいでふとった(ことに腰のあたりがふとっている)クナアクは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...もち米七分づきのせいか薄黒くてね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...色が黒くて、耳から鼻へ掛けて銀色の頬髯が生えてゐる...
マクシム・ゴルキイ Maksim Gorkii 森林太郎訳 「センツアマニ」
...痩(や)せていて色が黒くて...
山本周五郎 「日本婦道記」
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