...……時にこれを君に見せたかしら?」彼は机の抽斗(ひきだし)から白い天鵞絨(びろうど)の筐(はこ)を出した...
芥川龍之介 「彼 第二」
...議官(セナトオレ)は紫衣を纏ひて天鵞絨(びろうど)の椅子に坐せり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...丑之助がよく自分の頬片(ほつぺた)を天鵞絨の様だと言つた事を思出した...
石川啄木 「天鵞絨」
...黒天鵞絨の部屋であった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...その軍艦とこの市街との間に鵞ペンで点線を入れて見せた...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...鵞鳥の鳴声(なきごえ)がぱつたりやみました...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...天鵞絨(ビロード)の枕を外して死んでゐるのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殿様のふぐり玉が鵞鳥の卵ほどになったら進退をきめようと覚悟していたが...
久生十蘭 「玉取物語」
...があ/\騷ぎ立てる鵞鳥と鋭い鷹との差――おとなしい羊と毛の粗(あら)い...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...あたしは鵞鳥の群を塒へ追ひ込んだ後に...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...鵞鳥隊の大隊長らしくもないぞ!」叔父様が...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...定めし鵞鳥みたいな情けない顔をして……なんて...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...不折の鵞群帖の善き事...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...天鵞に化けてこれを孕(はら)ませ二卵を産んだ...
南方熊楠 「十二支考」
...広い黒天鵞絨(くろびろうど)のやうなものでふちが取つてあつて...
宮原晃一郎 「竜宮の犬」
...台の上には緋(ひ)の天鵞絨(びろうど)に金糸の繍ある立派なる帛を投げ掛けあり...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...白髪(しろが)頭に縁(ふち)の垂れた黒い帽を被(き)て紅い毛糸のぶくぶくした襯衣(しやつ)に汚れた青黒い天鵞絨(ビロウド)の洋袴(パンタロン)を穿(は)き...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ルイス・フロイスや船長ドン・ペドロ・ダルメイダは非常にこれを款待し、鍍金の寝台、絹の敷布団、掛布団、天鵞絨の枕、ボルネオの精巧な蓆、その他織物類を贈った...
和辻哲郎 「鎖国」
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