...舳(へさき)に蒼い潮の鱗...
泉鏡花 「浮舟」
...鱗(うろこ)鋭く...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...その時分には片鱗だも拝する事が出来ませんでした...
太宰治 「右大臣実朝」
...それは黒い鱗(うろこ)のぎらぎらとしている大きな蛇で...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...緑平老のたよりによれば、朱鱗洞居士は無縁仏になつてしまつてゐるといふ、南無朱鱗洞居士、それでもよいではないか、君の位牌は墓石は心は、自由俳句のなかに、自由俳人の胸のうちにある...
種田山頭火 「行乞記」
...古代の祭の片鱗がそこにうかがわれて...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...白鯉(しろこい)の鱗(うろこ)を以て包んだり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...この片鱗(へんりん)の中に現われている論理であろう...
中谷宇吉郎 「語呂の論理」
...丸に三(み)つ鱗(うろこ)はとくに出来上った...
夏目漱石 「虞美人草」
...三つ鱗(うろこ)を定紋にしてゐる家を搜してくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...魚の鱗(うろこ)がついていましたぜ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...顔だけが三尺ほどもあり、蛇腹(じゃばら)のついた胴の廻りが、やはり三尺、ガラスの大眼玉、棕櫚の頭髪、真鍮の角(つの)、鱗には、薄板を使って、すさまじいばかりの出来栄えであった...
火野葦平 「花と龍」
...年六十を越えて枯れきつた老刀自の面目はちよいちよいその片鱗を示し...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...また同図中「ロ」は※穎にして内部に雌雄両蕊ならびに三片の被鱗を擁するを見る...
牧野富太郎 「植物記」
...花の中にこの雄蕊を上から覗くとそこが茶色に見えるのはこの鱗片のあるためである...
牧野富太郎 「植物記」
...まだこれが真の龍だという実物は片鱗(へんりん)も見ませんが」「否!」曹操はつよく顔を振って...
吉川英治 「三国志」
...片鱗(へんりん)でも描き出せれば凡筆の僥倖(ぎょうこう)だと思っている...
吉川英治 「随筆 新平家」
...今年はだいぶ鱸(すずき)の魚鱗多く窺(うかが)われ...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
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