...一〇然(しか)しながら個性の完全な飽満と緊張とは如何(いか)に得がたきものであるよ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ヲンナは飽きる程笑つても果又笑はなくても笑ふのである...
李箱 「興行物天使」
...飽きが來ると同時に...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄は自分のまだ飽かない燒けツ腹のこの放浪を――無理に東京などへは歸らないで――かの女と一緒につづけてもかまはないと思つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...肉に飽くべく念ずれど空しく土に突き刺さる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...昼の内は飽くまで意志を緊張して...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...即ち気温と水蒸気の過飽和の度合とをはっきり決めようというのである...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...収束するところなく共に動いていた健三はしまいに飽きた...
夏目漱石 「道草」
...金に飽かして申受けたという経緯(いきさつ)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...尤も近頃は少し彌太郎に飽きられて居るやうで――どうかしたら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二た月あまり飽きさせずにいたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一切の強欲の軋轢の苦役から放免せられてゐる山々一寸きざみに山へ登りつめる廣い天と地鋭利な知能を必要とはしない自然老境にはいつた都會を見捨てゝ柔い山ふところに登りつめる私私はその樂しみの飽くことを知らない...
林芙美子 「屋久島紀行」
...私は彼女が飽きる迄お話しをして聞かせた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...飽きもしねえでよ!金吾 飽きもしねえのは...
三好十郎 「樹氷」
...毒々しい薄っぺらな都会の文化は全人類に飽かれつつある...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...加治、倉田、飽浦(あくら)、田井などの諸党に迎えられて、尊氏は加治安綱の邸に入った...
吉川英治 「私本太平記」
...めんめんと数千字をつらね、漢王と美妃の享楽、溺愛、哀別、輪廻(りんね)までの、飽くまで、煩悩に始まって煩悩につきる人間慾と無常を詠(えい)じ尽して余りがない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...ここぞと飽くまで押したのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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