...顏(かほ)の色(いろ)は血(ち)が褪(あ)せて颯(さつ)と變(かは)つた...
泉鏡太郎 「艶書」
...「婆々アになつたぢやアないか?」「そりやア五人も六人も子供を産んだのですもの!」母は當り前のことを云つてると云ふやうな顏つきをしてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「おやッ」とびつくらして「まあいつ入らしつたの」と蓬亭には挨拶せずに大きな口を開けて三藏の方に笑顏を向ける...
高濱虚子 「俳諧師」
...俄に忌(いま)はしげに顏(かほ)背(そむ)けて小走(こばし)りに立ち去りぬ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...御米(およね)の顏(かほ)を見(み)るたびに...
夏目漱石 「門」
...其處へ顏を出した佐吉に妨(さまた)げられたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...必ず町内の巴風呂へ參ります」金次は皆んなの顏を見乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貧乏臭い破れ障子の蔭から顏を出した時は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お登世は可愛らしい顏を振り仰ぎました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お君の死顏は死の駭(おどろ)きさへも拭ひ去られて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...言ふ迄もなく下手人は顏見知りの親しい者でなければなりません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...男は手玉に取られたやうな顏をして居るだけの事さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...閑で/\仕樣のないやうな顏をして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何ともいへないすがすがしい氣持ちでお互ひの顏を見合すことが出來てゐた...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...見苦しい顏付をして見せるだらうかと思つて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...顏は毎日見て知つてゐたのでせう...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...お咲の顏を見ると茂平にいつた...
室生犀星 「命」
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