...私は片頬を柱に擦りつけて...
石川啄木 「二筋の血」
...)と突然(いきなり)頬被(ほおかむり)を取って上ろうとすると...
泉鏡花 「歌行燈」
...これを持もの二人紫(むらさき)ちりめんにて頬(ほゝ)をつゝみてむすびたれ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...バナナを頬張りながら口論している色の黒い八字ひげと...
谷譲次 「踊る地平線」
...父母と一緒に唐枷を麦に当てゝゐる頬の紅い娘のゐることをも知つた...
田山録弥 「赤い鳥居」
...Jesu(ヂェシュー)Maria(マリヤ)! どれほど苦(にが)い水(みづ)が其(その)蒼白(あをじろ)い頬(ほゝ)をローザラインの爲(ため)に洗(あら)うたことやら?幾何(どれほど)の鹽辛水(しほからみづ)を無用(むだ)にしたことやら...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...蒼白い顔色であるが、頬骨は高く、額の広い、面擦れのできた大作は、こういうと、何人(なんぴと)も動かしがたい決心の様が、眼にも、額にも、脣(くちびる)にも、現れたようであった...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...唇からサッと血の気が失(う)せると、眼を大きく見開いて、頬の肉が、いたましい痙攣(けいれん)を起します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...みなの頬骨(ほおぼね)のうえのところに美しい血の色がさし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼の頬に觸(さは)りさうになるまで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そばかすのある頬は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...天使の頬っぺたのような天真爛漫な率直さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二つの手へ烈しく頬ずりをし...
山本周五郎 「風流太平記」
...童顔豊頬にして眉間に小豆(あずき)大の疣(いぼ)を印(いん)したミナト屋の大将は快然として鉢巻を取りつつ...
夢野久作 「近世快人伝」
...あれを見ろ」「えっ、な、なんだ?」急に、勘蔵にそういわれて、勘蔵の見ている方を、何気なく、振り仰ぐと、いま出て来た楽翁の隣の二階に、頬づえついて、窓から往来を見ている男がある...
吉川英治 「大岡越前」
...片頬で皮肉な笑(え)みをうかべた...
吉川英治 「新書太閤記」
...扈三娘は頬を紅葉にしてただ俯向(うつむ)いているのみ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...やがて、この弱々しい月光の下で、二つの小さな頭の影が、一つになって仕舞うと、彼は、葉子の頬についている、小さい愛嬌黒子(ぼくろ)が、自分の頬をも、凹(へこ)ますのを感じた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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