...妻はこの頃少し氣が違つてゐるやうですから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...アパリに居た頃の彼の僚友(りょうゆう)の大半は既に亡い...
梅崎春生 「日の果て」
...日頃宇野が宇野がと言つて話す話にはいつも宇野に對する愛情がこもつてゐたので...
小穴隆一 「二つの繪」
...日暮るゝ頃、保田に達しぬ...
大町桂月 「房州の一夏」
...その頃は極(ごく)粗末な床店(とこみせ)でした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...去年の暮頃から愛し合うようになって結婚の約束までしたいうのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...また昔日本にいた頃のような話をもち出した...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...その頃夢中になって読んでいた世界御伽話などの話をした...
中谷宇吉郎 「御殿の生活」
...その頃(ころ)東京にいるものはほとんど二人か三人しかないという事も知っていた...
夏目漱石 「こころ」
...三人はこの頃の天気を恐れてみんな護謨合羽(ゴムがっぱ)を用意していた...
夏目漱石 「初秋の一日」
...わが輩も年のわかかった頃...
新渡戸稲造 「自警録」
...「その前の奉公人は?」「皆んな暇を取りました」「それでは聞くが、近頃、此處の弟といふ人は來なかつたか」「存じません」「旦那によく似て居るが――」「知らねえだよ」これでは手の付けやうがありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎親分にこんな事を言うのは変だが蜘蛛が巣を張るのは大抵夕方薄暗い頃だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼女は夫に対する日頃の憤懣(ふんまん)が思いがけずよみ返って来るのを覚えた...
堀辰雄 「菜穂子」
...」「此頃、少し俺もかつぎ家になつた...
牧野信一 「父を売る子」
...先頃のようにおなか押えているときでも行けたが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...正樹ちゃんは夏の頃より随分御身大きくお成りになったし...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...さき頃の矢に閉口したか...
吉川英治 「三国志」
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