...一つの道を踏みかけては他の道に立ち帰り、他の道に足を踏み入れてなお初めの道を顧み、心の中に悶(もだ)え苦しむ人はもとよりのこと、一つの道をのみ追うて走る人でも、思い設けざるこの時かの時、眉目(びもく)の涼しい、額の青白い、夜のごとき喪服を着たデンマークの公子と面を会わせて、空恐ろしいなつかしさを感ずるではないか...
有島武郎 「二つの道」
...心もち青白い皮膚の下に...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...青白い女の肉体に落ちるのではないか?打ち続く怪事に...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...あの青白い顔……沈み切った力ない顔……ほほえみながら口も碌々(ろくろく)きかずに……...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...また青白い火がどろどろと燃えた...
豊島与志雄 「狸石」
...骨細で青白い手、細い腰、薄い胴など、その表情的でクワツと明るい顏に比べて、それは何んといふ情けないものでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...暗闇のなかでも指針(はり)と文字が青白い光を放つて...
牧野信一 「眼醒時計の憤慨」
...青白い美男子だった二代目千橘...
正岡容 「わが寄席青春録」
...青白い大きな麦稈帽(むぎわらぼう)をかぶったりして歩いているのを見ていくのは...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...たくさんたくさん集(あつ)まってぼおっと青白い霧(きり)のよう...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...わざと青白い顔色になろうとするものを見たことがある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いったい誰があの青白い・いやらしい・仮面をこれにかぶらせたのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは青白い月光の中で抱きあっており...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...未亡人が青白い顔を挙げながら私と兄の顔を血走った眼で見まわした...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...死人のように疲れ弛(ゆる)んだまま青白い汗に濡れクタレております...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...変りはてた直義(ただよし)の青白い顔だった...
吉川英治 「私本太平記」
...夜もすがら青白い稲光(いなびかり)が閃(ひら)めきぬいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼の青白い顔には次第に血の気が表われて来た...
蘭郁二郎 「息を止める男」
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