...天気は冬が来る前の秋によくあるように空の奥の奥まで見すかされそうに霽(は)れわたった日でした...
有島武郎 「一房の葡萄」
...降りこめた雨が三十一日(七月)の朝になつて漸々(やうやう)霽(あが)つた...
石川啄木 「鳥影」
...そして海霧(ガス)の霽(は)れた夕方など...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...去らむとすれば霽(はれ)る...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...――霽れたのに何の不思議があらう...
薄田泣菫 「茶話」
...霽月らの諸君に伍(ご)して子規居士の傘下(さんか)に集まった一人として別に意に介する所もなかったのであろう...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...十八日、丙戌、霽、子剋、将軍家南面に出御、時に灯消え、人定まりて、悄然として音無し、只月色蛬思心を傷むる計なり、御歌数首、御独吟有り、丑剋に及びて、夢の如くして青女一人前庭を奔り通る、頻りに問はしめ給ふと雖も、遂に名乗らず、而して漸く門外に至るの程、俄かに光物有り、頗る松明の光の如し...
太宰治 「右大臣実朝」
...どうやら霽れさうだ...
種田山頭火 「旅日記」
...暁になるとからりと霽(はれ)あがった...
徳田秋声 「あらくれ」
...日暮雨霽る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...雨が霽(は)れると水に濡れた家具や夜具(やぐ)蒲団(ふとん)を初め...
永井荷風 「日和下駄」
...なんと阿呆らし奴等は祈る霽((は))れたる空の光の方へひどく体(からだ)を捩じ枉((ま))げてそれで奴等の股引は裂けそれで奴等の肌襦絆冬の風にはふるふのだ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...雪はすっかり霽(は)れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世人がもしもこの如き花を賞せんとならば、天霽れし日、須らく湘南国府津西方の一駅、下曾我に下車し(つえ)を曳いて徐ろに圃間を逍遥すべきダ...
牧野富太郎 「植物記」
...夕(ゆふべ)に至つて霽(は)れた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...或日の午後霽波が又遣って来た...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...霽波が一人で飲んで一人で騒ぐ...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...また霽(は)れたりしているが...
吉川英治 「新書太閤記」
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