...雨のたる木に露の葺(ふ)き草」いづれも「家(いへ)」に生命を感じた古(いにし)へびとの面目(めんもく)を見るやうである...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...亡者は爭ひてかの露の滴りおつるを承(う)けむとせり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...験(げん)ある露の薬水を盛(も)りさゝげたる盃(さかづき)ぞ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...日清の大勝にも、日露の大勝にも、こゝの數十の煙突、與つて偉功あり...
大町桂月 「小石川臺」
...露のない暖い夜をむかえるには...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...それからたとえば踊りつつ月の坂道ややふけてはたと断えたる露の玉の緒とでもいったような場面などがいろいろあって...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...熱帯地方では露の夥しく降る処がある...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...美しい露の玉はかかっていなかった...
豊島与志雄 「霧の中」
...明治三十七年日露の開戦を知ったのは米国タコマに居た時である...
永井荷風 「花火」
...甘露のやうだといふのである...
長塚節 「彌彦山」
...をばなが上に置く露の...
夏目漱石 「草枕」
...そうしてKという兄の知人の結婚披露の当日であった...
夏目漱石 「行人」
...露の下りる軒の外へ並べて置いた...
夏目漱石 「それから」
...お静が琴のねは此月此日うき世に人一人生みぬ、春秋十四年雨つゆに打たれて、ねぢけゆく心は巌のやうにかたく、射る矢も此処((ここ))にたちがたき身の、果((はて))は臭骸((しうがい))を野山にさらして、父が末路の哀れやまなぶらん、さらずば悪名を路傍につたへて、腰に鎖のあさましき世や送るらん、さても心の奥にひそまりし優しさは、三更月下の琴声に和して、こぼれ初((そ))めぬる涙、露の玉か、玉ならば趙氏が城のいくつにも替へがたし、恋か情か、其人の姿をも知らざりき、わづかに洩れ出る柴がきごしの声に、うれしといふ事も覚えぬ、恥かしさも知りぬ、かねては悪魔と恨らみたる母の懐かしさゝへ身にしみて、金吾は今さら此世のすて難きを知りぬ、月はいよ/\冴ゆる夜の垣の菊の香たもとに満ちて、吹(ふ)くや夜あらし心の雲を払らへば、又かきたつる琴のねの、あはれ百年の友とや成るらん、百年の悶へをや残すらん、金吾はこれより百花爛の世にいでぬ...
樋口一葉 「琴の音」
...ロンドンにいる亡命貴族の幾人かを呼んで養子縁組披露のお祝いをしたが...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...のちにはこんな女を恋人として現実曝露の悲哀を見るであろうこと必定であるなどわかろうわけもなく...
正岡容 「わが寄席青春録」
...瞳も露の涼しい中にも...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...味わいは甘露の如く...
柳田國男 「日本の伝説」
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