...即ち卒直なる感情よりも零細なる知識を重んずるものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...そんな感じの零細な断片がつぎつぎに涙にぬれて胸を引きしめながら通り過ぎた...
有島武郎 「或る女」
...今や實にただこの零細なる一篇の陳辯書あるのみである...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...斯ういう文壇の当り屋でも今日の如く零細なる断片的文章を以てパンに換える事は決して出来なかった...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...零細な金を集めてその困難を切り抜け...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...それに早稲田に属する作者の欠点――平凡な自己描写と零細な感傷状態とから未だに脱却することが出来ないのはどうしたものか...
田山録弥 「三月の創作」
...かうした零細な作品を以て堂々とした文壇の諸君の大きな作に比べるのは間違つたことであるかも知れない...
田山録弥 「三月の創作」
...あまりにも零細な枝葉の断片に過ぎないものである...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...そういう零細な事象までがことごとくこくめいに記録されるのである...
寺田寅彦 「ニュース映画と新聞記事」
...一つの他愛のない零細な煙のような幻想を叙べねばならぬ...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...自分の受けた浅ましい侮辱をきわめて零細な点まで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...即ち他の零細なる歳入に求めずして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...如何に零細なものでも...
豊島与志雄 「「自然」」
...これから生ずる零細な原稿料を定收入と極めて持ち込んで來るから...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...明日の農村の希望は零細な耕地の整理と資材の問題の解決とともに耕作が益々機械化されてゆかなければならないことである...
宮本百合子 「新しき大地」
...ずうっとひろげておいて今度はそこから零細なようでつもると大きいものを〔二字欠〕上げて来るという方法である...
宮本百合子 「カメラの焦点」
...零細な端た金の餘裕もついて來る筈はない...
吉川英治 「折々の記」
...この零細な老幼男女の雲集も...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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