...形ばかりの雲の峰が...
芥川龍之介 「酒虫」
...かぐはな 無理 強迫 走馬燈 血の痕 火に入る虫呀! 同士討 虐殺 二重の壁 赤城様――得三様 旭一 急病雲の峰は崩れて遠山の麓(ふもと)に靄(もや)薄く...
泉鏡花 「活人形」
...深い雲の峰(みね)をどんどんおし分けて...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...雲の峰から続くということは一種の絵図としても受け取れないこととは考えられないのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...敬坊に与ふ)雨の日ねもす藪蚊とたゝかふ(・風の日ねもす萱の穂の散りくる)あぶら蝉やたらに人が恋ひしうて・雨ふる裏田ははだかで草とる・子のことは忘れられない雲の峰黒い蝶白い蝶夏草はしげる七月廿七日まだ降つてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...空に崩(くず)るる雲の峰さえ水の底に流れ込む...
夏目漱石 「薤露行」
...十二月十二日 原民喜原子爆弾 即興ニスギズ夏の野に幻の破片きらめけり短夜を※れし山河叫び合ふ炎の樹雷雨の空に舞ひ上る日の暑さ死臭に満てる百日紅重傷者来て飲む清水生温く梯子にゐる屍もあり雲の峰水をのみ死にゆく少女蝉の声人の肩に爪立てて死す夏の月魂呆けて川にかがめり月見草廃虚すぎて蜻蛉の群を眺めやる●昭和二十年十二月二十八日 八幡村より 松戸市 永井善次郎宛拝復 十七日日附の端書拝見...
原民喜 「書簡」
...四季の題目を以てこれを例せんに夏山 夏野夏木立(なつこだち)青嵐五月雨(さみだれ)雲の峰 秋風野分(のわき)霧 稲妻天(あま)の河(がわ)星月夜 刈田凩(こがらし)冬枯(ふゆがれ)冬木立 枯野 雪時雨(しぐれ)鯨(くじら)等はその壮大なる者なり...
正岡子規 「俳諧大要」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...蕪村の句多からずといへども揚州の津(つ)も見えそめて雲の峰雲の峰四沢(したく)の水の涸(か)れてより旅意廿日路(はつかじ)の背中に立つや雲の峰の如き皆十分の力あるを覚ゆ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...黄ばんだ雲の峰と相対して...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...向ふの雲の峰の上を通る黒い鳥を見てゐた...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...他(た)の三方(ぱう)には薄墨(うすずみ)色を重ねた幾層の横雲(よこぐも)の上に早くも橙色(オランジユいろ)や白金色(プラチナいろ)の雲の峰が肩を張り...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...雲の峰はまだ起らないが...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...「そうか」汗を払って、雲の峰を仰ぐ...
吉川英治 「上杉謙信」
...雲の峰のくずるるような大軍が...
吉川英治 「新書太閤記」
...上総沖(かずさおき)から湧きあがる雲の峰とも坐(い)ながらに対(むか)い合っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...来る年々の夏は、なるほど暑いものではあったが、しかし紺碧(こんぺき)の大穹(おおぞら)と、純白な雲の峰と、身軽な生活とから、私の好きな気候であった筈なのだが――...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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