「隠見」の意味
隠れたり現れたりすること
「隠見」の例文(場面別)
- 文学・詩歌山の稜線が雲間に隠見し、幻想的な風景が広がった。
- 心理学・人間関係彼の本心は態度に隠見しながら、はっきりとは語らない。
- 歴史・伝統文化能楽の面は角度によって表情が隠見し、深みを生む。
小説での「隠見」の使い方
...光明は一度また二度隠見する...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...熔岩流の末端の裂罅(れっか)から内部の灼熱部(しゃくねつぶ)が隠見する状況の記述にふさわしい...
寺田寅彦 「神話と地球物理学」
...百尺岩頭燈台の白堊(はくあ)日にかがやいて漁舟の波のうちに隠見するもの三...
寺田寅彦 「東上記」
...灰色の雲の中に隠見する岬頭(こうとう)いくつ糢糊(もこ)として墨絵に似たり...
寺田寅彦 「東上記」
...その結果この星の表面を縦横に走っている運河のようなものが南北両極の氷塊の消長につれて隠見する有様が仔細に知れた...
寺田寅彦 「話の種」
...湖水の面が遠くにちらちら隠見していた...
豊島与志雄 「足」
...ほぼ今までのところに隠見している...
中里介山 「大菩薩峠」
...その他幻(まぼろし)のごとき殿宇(でんう)は煤(すす)を含む雲の影の去るに任せて隠見す...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...白々と緑の中に隠見するのでした...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...句の心境にも芭蕉風の静寂な主観が隠見している...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...こんもりと盛りあがった固形物が紙屑のあいだに隠見していた...
久生十蘭 「黒い手帳」
...その間に唐風(からふう)の堂寺台閣(どうじだいかく)がチラホラと隠見(いんけん)する...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...今はただ一つの黒い小さな点となつて上空にチラホラ隠見してゐるだけである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...その土地の高低起伏が隠見した...
本庄陸男 「石狩川」
...そこを覗いてみるとよくその赤い実が緑葉の間に隠見している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...廃墟のような大建築が隠見する...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...黄色な僧服の隠見した島で...
横光利一 「旅愁」
...庭の木の間から東山の隠見(いんけん)される水西荘...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
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