...そうして次郎のあとから追いかけるように、険のある声で、「じゃ、わたしたちもひき上げましょう...
芥川龍之介 「偸盗」
...険のある眼を一汐(ひとしほ)険しくして譴(たしな)める様に言つた...
石川啄木 「鳥影」
...七斤の身の上に非常な危険のある事を彼女は察した...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...すこし眼に険のある美人でしたが...
田中英光 「オリンポスの果実」
...少し険のある高い鼻の顔をつんとすましてるのだった...
豊島与志雄 「田舎者」
...庄吉は唇に杯を持ってゆくその女の少し下品な険のある横顔を眺めていた...
豊島与志雄 「少年の死」
...一寸険のある顔付をした...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...「まいりました」竜太郎が、おそるおそる眼をひらく、卓の向う側に、どこか険のある、美しい顔だちの娘が立っていた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...下宿のお内儀(かみ)の細くて険のある眼...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...便乗の手つづき取っておきましたが――」「はい」幾らかひきつった険のある眼で...
本庄陸男 「石狩川」
...その危険のある環境についての...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...黙っているとひどくこわい険のある顔にみえる...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...中には試験であり失敗の危険のあるものも多く...
柳田国男 「木綿以前の事」
...すると険のある眼がぎらぎらし...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...年はみな三十がらみ、痩(や)せた小男が一人いるだけで、他の四人は躯(からだ)の逞(たくま)しい、人相に険のある、いやらしい男たちであった...
山本周五郎 「風流太平記」
...「おそくなって済みません」「いまじぶんよく来られたもんだね」と女は険のある声で云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...下手をすればたあいもないものになる危険のある主題をジャック・ロンドンらしく読んで面白いものに仕上げている...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...むしろより以上な危険のある横手の灌木帯(かんぼくたい)へとびこんで...
吉川英治 「江戸三国志」
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