...ところが我輩や福沢先生はそんな辛抱強い陰険なことが出来ない...
大隈重信 「福沢先生の処世主義と我輩の処世主義」
...今や老獪(ろうかい)英帝国はあらん限りの陰険なる策謀を弄して我が国にあらわなる敵愾(てきがい)を示しつつある...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...その結果は計らずも〔君主〕の陰険な心事を暴露すると共に...
戸坂潤 「読書法」
...其の敵党に対する戦法の卑劣にして且つ陰険なるは暫らく之れを措くも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...必ずや陰険な仕返しをするに違いありません...
豊島与志雄 「化生のもの」
...今日によって中途に引止められさえしなければ!今日によって足下にたえず張られてる陰険な罠(わな)へ陥(おちい)って蹉跌(さてつ)することさえないならば!かくて彼は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...陰険な敵意を受け――終わりに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...前夜の雨やウーゴモンの陰険な城壁やオーアンの凹路(おうろ)やグルーシーの遅延やブリューヘルの到来などに対してその抗弁をなげつけ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...先輩に対する反感を伏蔵してゐる陰険な沈黙寡言の風は少しも認められない...
永井荷風 「来訪者」
...あれでなかなか陰険なんだ...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...この陰険な風景を眺めていた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...ケチに徹した賢夫人の陰険な働きがあったとはいえ...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...決してわたくしが陰険な事をいたしたとか...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...素樸を装ひながら旅人を見る眼には仲々陰険な...
牧野信一 「るい」
...この陰険な阿呆め...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...荒れきったブルスキーという土地を貰ってそこで村の富農の侮蔑や陰険なずるさと戦いながら集団農場を組織する経路を書いた長篇である...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...わたしは明白な不正を陰険な不正ほどには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...美貌で陰険な、あの賛之丞のやつが、おれの妹を惑(まど)わして、おれの屋敷をみだしさえしなければ――」と、もう遠い過去になる追憶に、ふと、つよい憎悪と、恨みを、ひとみに焚(た)いて、「妹も死なぬ...
吉川英治 「野槌の百」
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