...その日も長火鉢の前に坐り...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...」従姉は余り気のないように長火鉢の炭などを直していた...
芥川龍之介 「冬」
...長火鉢へだてて、老母は瀬戸の置き物のように綺麗に、ちんまり坐って、伏目がち、やがて物語ることには、――あれは、わたくしの一人息子で、あんな化け物みたいな男ですが、でも、わたくしは信じている...
太宰治 「火の鳥」
...細君(さいくん)の体はよろよろとなって長火鉢(ながひばち)と鼠(ねずみ)いらずとの間へ往って倒れた...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...目の大きい四十がらみのお神が長火鉢のところにゐて...
徳田秋声 「のらもの」
...」長火鉢の前で、僕は煙草を吸い初めた...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...長火鉢にかかってる鉄瓶に掌を押しあてたが...
豊島与志雄 「紫の壜」
...早くも長火鉢の前に坐り込んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼らが長火鉢(ながひばち)の前で差向いに坐(すわ)り合う夜寒(よさむ)の宵などには...
夏目漱石 「道草」
...長火鉢の銅壺(どうこ)に徳利を突っ込んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...長火鉢の前に据(す)ゑました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...釣棚(つりだな)のある隅に大きな長火鉢がある...
長谷川時雨 「朝散太夫の末裔」
...長火鉢(ながひばち)の前に吸いかけの長煙管(ながぎせる)を置いて...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...とうとう三畳の長火鉢の...
堀辰雄 「三つの挿話」
...家庭というものをいまだに長火鉢中心の古い型にあてはめて不自由に...
宮本百合子 「現実の道」
...長火鉢のとこへ又ぺっとりと坐りこむのであった...
室生犀星 「香爐を盗む」
...その長火鉢のふちや...
山本周五郎 「さぶ」
...いきなりおかみさんの見える長火鉢を挟んでこちら側の厚ぼったい座蒲団の上に...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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