「錆」の意味
金属の表面にできる酸化皮膜
小説での「錆」の使い方
...陰の中にうようよとうごめく群れの中からは太く錆(さ)びた声が投げかわされた...
有島武郎 「或る女」
...甲板の錆を落し、ペンキを塗るのが主な仕事だったが、それに五日かかった...
石川欣一 「比島投降記」
...力ある声は底に錆(さび)を有(も)つた...
石川啄木 「鳥影」
...これに反して、銅と鉛の錆は、命に拘はる毒だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...銃口から吐きだされる錆色の焔...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...何(な)んでもその社には錆びた二つ三つの鋏(はさみ)を置き...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...錆(さ)び果てた鐘は再び鳴ろうとした...
田山花袋 「蒲団」
...錆びくちた鉄柵にかこまれて...
豊島与志雄 「エスキス」
...遅麦(おそむぎ)や錆(さび)色の燈心草が生えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その錆び朽ちた戸を押し破ることはできそうに思えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ちよいと錆(さび)のある良い聲で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...津軽海峡の鉄錆(さび)色の海の中へ突き出した孤独な岬の上に建っているこの「灯台の聖母修道院(ノオトルダム・ド・ファール)」にもこんな風に気ぜわしい春がくる...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...まだ錆び付くほどの老人でもありませんし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...「ひどく錠が錆(さ)びていてあきません」とこぼすのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...マルセーユの裁判所に今なお錆びて用に立たぬ一ふりの刀が保存されている意味も同じことである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...錆(さ)びていたんでなければいいが...
山本周五郎 「契りきぬ」
...身から出た錆(さび)とはいいながら...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...職工を叱する錆びた声……なぞの中には...
夢野久作 「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」
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