...『さて田圃道を独り帰るに、道すがら、之を見る者は、皆目送して、「鯉なり鯉なり、好き猟(りょう)なり」と、口々に賞讃するにぞ、却つて得意に之を振り廻したれば、哀れ罪なき鯉は、予の名誉心の犠牲に供せられて、嘸(さぞ)眩暈(めんけん)したらんと思ひたりし...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...道すがらの御安全をお祈りします...
薄田泣菫 「茶話」
...「横川から帰る道すがら...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...道すがらの風光をたのしみながら歩く...
種田山頭火 「行乞記」
...日向の縁で本を読んでゐると、うつくしいパラソルが近づいてくる、ハテナと思つてゐると、さつさうとして山口の秀子さんがあらはれた、小郡駅まで来たので、ちよつとお伺ひしたといふ、其中庵も時ならぬ色彩で飾られた、しばらく対談、友達を訪ねるといふので(その友達は農学校の先生のお嬢さんで、そしてその宅は農学校の裏にあるので)、農学校まで同道して、樹明君に案内を頼んで戻つた、道すがら、人々が驚いてゐる、何しろ私が若い美しい女性と連れ立つてゐるものだから!行乞しなければならないのだが(もう米がないのだが)、どうしても行乞する気になれない...
種田山頭火 「其中日記」
...折々は母を訪問して帰る道すがら...
永井荷風 「一月一日」
...自分は車の道すがら春子の事を思つた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...わたしはその道すがら折々市ヶ谷の通で囚人馬車が五六台も引続いて日比谷の裁判所の方へ走って行くのを見た...
永井荷風 「花火」
...私は慶応義塾に通う電車の道すがら...
永井荷風 「日和下駄」
...わたくしは寺島町へ行く道すがら...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...奥様のお宅の蕎麦の出来栄は大層お見事でございますこと――こちらへ上ります道すがら拝見いたして参りましたよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...道すがら、ほかにもたちの悪い侵入形跡がある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...とうとう」スリム氏はロンドンへ戻る道すがら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...遠乗の道すがらお立寄致した次第このまま厩へ御案内を願ひたいもの」とあるのは...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...道すがらも夫人の面影が目に見えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ところが行幸のお道すがら大宮大路までくると...
吉川英治 「折々の記」
...「道すがらの徒然(つれづれ)だ...
吉川英治 「私本太平記」
...黄昏の道すがらでは...
吉川英治 「随筆 新平家」
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