...どこへ持って行った?」それからの騒ぎを一々克明にここに写している遑(いとま)はない...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...此の如きの例は数うるに遑あらざる可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...プラトンは応接に遑(いとま)あらずと云ふ工合である...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...現在の事態のみを見てその歴史的由来などを考える遑(いとま)がないためにその事態の真相を解しなかったり...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...則ち人をして己(おのれ)に備うるに遑(いとま)あらざらしむ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...また論及の遑もないが...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...日支同文の邦家(ほうか)も善鄰の誼(よ)しみを訂(さだ)めている遑(いとま)がなくなったようである...
永井荷風 「十九の秋」
...生活に直接したもののほかは顧みるに遑(いとま)がない...
中里介山 「大菩薩峠」
...この弊を受けたものは枚挙に遑(いとま)あらざるほどだろうと考える...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...場所柄も何も考へる遑(いとま)もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この類の夢想を計れば枚挙(まいきょ)に遑(いとま)あらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...実に枚挙(まいきょ)に遑(いとま)あらず...
福田英子 「妾の半生涯」
...もはや当路者を顧(かえり)みるの遑(いとま)なし...
福田英子 「妾の半生涯」
...怪しんでいる遑(いとま)もない空気だった...
吉川英治 「上杉謙信」
...――天のわれにかし給える数刻の時は――敵がそれを知るまでの遑(いとま)でしかない...
吉川英治 「新書太閤記」
...鎧通(よろいどお)しの柄(つか)に手をかける遑(いとま)がない...
吉川英治 「新書太閤記」
...なお眼を移す遑(いとま)もなく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お通を会わせる遑(いとま)もあるまいに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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