...俺は梅若葉の梢を通して向うの躑躅園を見ながら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...下着は冬を通して着更へないものが多いやうです...
江南文三 「佐渡が島から」
...けれども二月許り前に過ぎ去つた競爭活動の足並の音が是等の掲示を通して遠き彼方に響くのが聞えるのである...
高濱虚子 「俳諧師」
...――「可愛い女(ひと)ねえ!」彼女が生まれ落ちるとからずっと住み通してきたこの家は...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...そのカーテンを通して射(さ)し入って...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...表現を通してその背後にある個人なり民族なり時代なりの人間生活を追溯し再経験することでなければならないのだが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それはこの麻痺(まひ)した家の古い壁や閉(し)め切られた窓を通して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...または相手の性質を見通してる賢者かである...
豊島与志雄 「文学以前」
...正弦の平方根に比例する電流を通してやるのであるが...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...瞬(またたき)もせず窓を通して映(うつ)る...
夏目漱石 「虞美人草」
...まだ洗って手を通していないよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「通してありますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「通して」凜とした語調で答えて...
火野葦平 「花と龍」
...籾(もみ)ができると父は細長(ほそなが)くきれいに藁(わら)を通して編(あ)んだ俵(たわら)につめて中へつめた...
宮沢賢治 「或る農学生の日誌」
...美學に精通してゐました...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...お関に対する腹立ちを此の重三を通して療して居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...武蔵の画と書を通して――画人二天の横顔とその風流境を窺う剣と禅とは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...ちょうど本所で起こったようなことが下町全体を通して起こりはしなかったろうか...
和辻哲郎 「地異印象記」
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