...地を這う影もさむざむとしてきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...曾は這うようにして前へ出て往った...
田中貢太郎 「続黄梁」
...這(ほ)う這うの体で浜屋へ避難してほっとする暇もなく奥畑の手紙で爆弾に見舞われたような思いをした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...鎧が、考えていたよりも重いし、這うのに、草摺(くさずり)が邪魔になった...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...這うようにしておまるをかたづけていた...
林芙美子 「河沙魚」
...はだかで熱い畳に腹這う...
林芙美子 「新版 放浪記」
...這うようにして逃げて行きました...
久生十蘭 「湖畔」
...そうして私達の影がだんだん長くなりながら草の上を這うがままにさせていた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...地を這う小虫も麗しい五月の地苔(こけ)も皆...
宮本百合子 「五月の空」
...這うものは鼠のように音をも立てずに姿をかくした...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...這う様にして先に倒した浪人の傍へ寄り...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...這うようにして宿所へ帰った...
山本周五郎 「つばくろ」
...雲の這うみたいに徐々と上へ這いすすんではいた...
吉川英治 「私本太平記」
...ふたたび尊氏の寝所の小壺へ這うように忍び入っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...草の根を這う鶉(うずら)のように――或る時は野鼠のような迅(はや)さで――彼はようやく有海(あるみ)ヶ原(はら)まで敵の眼をかすめて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...蛸(たこ)の這うのも見えるほど...
吉川英治 「宮本武蔵」
...山の中の一すじ路を三人引っ添うて這う様にして辿った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...と思っている所へ向側の老人が這う様にして私の方へやって来た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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