...彼も此も迹(あと)の尋ぬべきなし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...そういう生活を経過した形迹のない日本民族には...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...やっぱり父親の迹(あと)へついて行った...
徳田秋声 「あらくれ」
...更に歴史的變遷の迹を考へる樣になつて來た...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...「南無赤身大力明王、穢迹忿怒明王、この大願を成就し給え」侍は、こう叫ぶと、刀の尖(さき)を、手首のところへ当てて、青白く浮いている静脈を、すっと切った...
直木三十五 「南国太平記」
...釈迦の一代教迹(いちだいきょうしゃく)の中に己(おの)れの心の落ちつき場と...
中里介山 「法然行伝」
...その関係を迹付(あとづ)ける事ができよう...
夏目漱石 「思い出す事など」
...今度は兄の方がぐっと行きつまったような形迹(けいせき)を見せた...
夏目漱石 「行人」
...その時自分は彼女の瞼(まぶた)に涙の宿った痕迹(こんせき)をたしかに認めたような気がした...
夏目漱石 「行人」
...まるで焼迹(やけあと)のようじゃありませんかと...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...轍(わだち)の迹(あと)は行く人の心任せに思い思いの見当(けんとう)に延びて行く...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...甘(うま)く行かんので所々不自然の痕迹(こんせき)が見えるのはやむをえない...
夏目漱石 「倫敦塔」
...人迹稀(じんせきまれ)な寒村の百姓家にしばらく蝸牛(かぎゅう)の庵(いおり)を結んでいたのです……」「人迹の稀なはあんまり大袈裟(おおげさ)だね」と主人が抗議を申し込むと「蝸牛の庵も仰山(ぎょうさん)だよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...多く古書の聚散遷移の迹を識つてゐる人の教を乞ひたい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「則其尋名勝、訪故迹、問奇石、看異木、唯良佐之尾是視、則良佐固驥、而余之為※也再矣」と云ふのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...消えて迹(あと)なきうたかたのうたてき世を喞(かこ)ちあかしつ...
森鴎外 「うたかたの記」
...それで不断の肝癪は全く迹(あと)を斂(おさ)めて...
森鴎外 「じいさんばあさん」
...岡の尾崎をタテとはいうが館迹(あと)とは言わない...
柳田國男 「地名の研究」
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