...ここ一ヶ月ばかり彼は非常に躁鬱性(そううつしょう)に陥っていましてね...
海野十三 「密林荘事件」
...憤りと焦躁に胸の裡が煮えかえった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ひっそり湯槽(ゆぶね)にひたっていると、苦痛も、屈辱も、焦躁も、すべて薄ぼんやり霞(かす)んでいって、白痴のようにぽかんとするのだ...
太宰治 「火の鳥」
...社会の焦躁(しょうそう)のうちに震えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...シャロットの女は何に心を躁(さわ)がして窓の外(そと)なる下界を見んとする...
夏目漱石 「薤露行」
...焦躁(せうさう)とも言へる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今の少年は不遜(ふそん)なり軽躁(けいそう)なり...
福沢諭吉 「学問の独立」
...身を軽躁に持崩しながら...
二葉亭四迷 「浮雲」
...不安と焦躁とは傲慢(ごうまん)な心のことであり...
三木清 「語られざる哲学」
...唯顏を見て心を躁(さわ)がせてゐたばかりで無い...
三島霜川 「解剖室」
...由三は他に若い血を躁がせて歩くところが出來たので...
三島霜川 「昔の女」
...「軽躁」の奥には新しく生々したもの...
水野葉舟 「言文一致」
...殆んどヒステリー患者に類する狂躁状態だけが君達を支配したのである...
三好十郎 「俳優への手紙」
...焦躁、妄想、執着、疑惑、早急――あらゆる事々のきずなをも、一瞬、両の瞼(まぶた)で断ち切って、一切白紙の心になって寝てしまう...
吉川英治 「新書太閤記」
...興にうかれて沖へ遠く歩み出して行ったような――愛するが故の怒りが――堪らない不安になって賛五郎の胸を躁(さわ)がせた...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...すこし焦躁(あせ)って来たな』『糧道(りょうどう)が苦しいのだろう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...焦躁から解かれただけでも...
吉川英治 「平の将門」
...彼は人知れぬ焦躁(しょうそう)をもって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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