...大袈裟に顏を顰蹙(しか)めて右の手で後腦を押へて見せた...
石川啄木 「病院の窓」
...蹙縮はの針縫いの所のしまり縮まるを言う...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...顔を蹙めてかう云つた...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...高原漸く蹙(せま)って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...かつ顰蹙すべきことにさへ見えるだらう...
ボードレール 富永太郎訳 「人工天国」
...一つの人知れぬ顰蹙(ひんしゅく)が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今の泄冶がもし眼前の乱倫に顰蹙(ひんしゅく)して身を退いたとすれば...
中島敦 「弟子」
...僕は身體がひどく小さく蹙められたやうで氣が疎くなつたやうで他の生徒の竊かに冷笑するのをやつと聞いたのであつた...
長塚節 「開業醫」
...汽車から下りた客は人力車に乘るものぽつ/\と蹙かまつて歩くもの大抵は町の方へと急ぐ...
長塚節 「商機」
...おつぎは「おゝ痛(いて)えまあ」と顏(かほ)を蹙(しか)めて引(ひ)かれる儘(まゝ)に首(くび)を傾(かたぶ)けていつた...
長塚節 「土」
...誘(さそ)うた踊子(をどりこ)は目(め)を蹙(しか)めて居(ゐ)る勘次(かんじ)の容子(ようす)を見(み)て自分(じぶん)が睨(にら)みつけられて居(ゐ)る樣(やう)に感(かん)じたので...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)の窪(くぼ)んだ茶色(ちやいろ)の眼(め)が後(あと)で獨(ひとり)蹙(しが)んだやうに成(な)るのである...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は蹙(しが)めて居(ゐ)た顏(かほ)に少(すこ)し極(きま)りの惡相(わるさう)な一種(しゆ)の表情(へうじやう)を浮(うか)べた...
長塚節 「土」
...鍋(なべ)のぐず/\と濁(にご)つた聲(こゑ)を立(た)てゝ居(ゐ)る間(あひだ)彼(かれ)は皺(しな)びた大(おほ)きな手(て)を火(ひ)に翳(かざ)しながら目(め)を蹙(しか)めて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...おいよさんが嫣然とする時には屹度口が小さく蹙まつて鼻の処に微かな皺が寄るのであつた...
長塚節 「隣室の客」
...足が窘蹙(すく)む……と...
二葉亭四迷 「平凡」
...顔を蹙(しか)めた妹の苦しげな様を見下していた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...一寸顔を蹙めたりして...
森鴎外 「あそび」
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