...清逸の心にある未練を残しつつその万花鏡(まんげきょう)のような花は跡形もなく消え失(う)せた...
有島武郎 「星座」
...何にもかも皆な跡形もなく消えて了ふ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...当分家へ来ることは遠慮してもらわなければならぬと咄嗟(とっさ)に決心していた胸の閊(つか)えが跡形もなく消え失せて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...数十丈の深さの谷が土砂と巨岩のために跡形もなく埋ってしまったこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...日光に曝しておいたら一と月も立たぬうちに跡形もなく消えてしまふと云ふ...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...跡形もなくなると云ふやうなことはなさゝうに思へる...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...昨夜からのことは跡形もなく...
豊島与志雄 「立枯れ」
...時間の終わりと共に跡形もなく消えてしまうであろう...
永井隆 「この子を残して」
...同じように忽(たちま)ち跡形もなく消え失せて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...王女が跡形もなく消えたからだよ」「本当ですか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...ついこの間まで身の周りを包んでいてくれた青空が跡形もなく失せつくして...
正岡容 「小説 圓朝」
...お宅のお父さんに建てていただいた家は跡形もなく焼けてしまって...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...われわれの教えられている孝という思想は跡形もなく破壊せられてしまっています...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...それらを跡形もなく消滅させてしまったりするのと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それまでの彼の知識をただ一ぺんに跡形もなくしてしまった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...古ければこそ滅びて跡形もなくなってしまうのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...それは大地の捻れによって跡形もなく消し去られ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...血のしみは跡形もなくきれいに落ちてしまったのである...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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