...片手業(かたてわざ)にも足るまじい...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...もうそろそろありのままの歴史的事実に徹して見ようではないか?倭寇倭寇(わこう)は我我日本人も優に列強に伍(ご)するに足る能力のあることを示したものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...純真なる媒者の犠牲的行為によってのみ信を措くに足るものが得らるるのであって...
淺野正恭 「小桜姫物語」
...少くとも三幕物に書き下すに足る演劇的の事實が含まれて居る...
石川啄木 「葬列」
...断乎として君の要求を斥けるに足るの力があったのだ...
大杉栄 「男女関係について」
...到る處、『正宗』の瓶詰に閉口して、わざ/\瓢箪をもちゆけど、樽酒の新たに來れるを見ては、樽に對してもと、下らぬ處に義理張つて、試に飮んで見たるに、田舍酒は田舍酒なるも、なまじひの『正宗』のペーパーを附けたるものなどよりは、ずつと口に適して、飮むに足る...
大町桂月 「菅の堤の櫻」
...枸杞(くこ)の類(たぐい)時に従つて皆厨房(ちゅうぼう)の料(りょう)となすに足る...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...誰が貰(もら)っても嬉(うれ)しい顔をするに足るばかりか...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...砲手はこれだけで事足るのだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...永遠性はそれの充ち足る姿を現はすであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...生計を後援するに足るだけのものを残してあげたかったが...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...いささかもって吾人の意を強くするに足るのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この歌を勅撰集に加へたる勇気も称するに足るべくと存候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...たとひその抱負は四海を覆ひその材能は天下を経綸(けいりん)するに足る者ありしとするも...
正岡子規 「病牀譫語」
...これ以上の三億人を養うに足るほどの追加量が次の二十五年間に期待し得るか否かにある...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...後人の模範となすに足る...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...敢て此に人の記憶を呼び醒すに足るだけのエスキスを插(さしはさ)むこととする...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...翁の衣鉢(いはつ)を伝えるに足る中心人物が...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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