...聊(いささ)か西洋人じみた疎(まばら)な髯を貯えている...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...微塵(みじん)も貯えてはいなかった...
芥川龍之介 「俊寛」
...敵予備隊の消耗を計って敵が予備の貯え無くなった時...
石原莞爾 「戦争史大観」
...少しは貯えが御座います...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...将来自分が一本立をするためにふだんから始末して貯えた金だと云い張ったんですが……ま...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...一度に多量の牧草をその中に貯えることができるが...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...牧塲に送り貯えて...
関寛 「関牧塲創業記事」
...けれども土地の所有者や旅びとが見のがしている野生のリンゴは料理用のために少々摘みあつめて貯えた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...長いあいだある仏蘭西人(フランスじん)のコックをして貯えた財産で有福に暮していた...
徳田秋声 「足迹」
...密に兵器を貯えて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...腹の中でどっしりした何物も貯えていなかった...
夏目漱石 「行人」
...大した貯えもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...乙に私の議論を貯えて心事多きゆえ...
福沢諭吉 「学校の説」
...財産は費いはたし一文の貯えもない状態だったので...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...常に家にありてわずかに貯えた物を護るに戦々兢々(きょうきょう)の断間(たえま)なく...
南方熊楠 「十二支考」
...「できればそうしたいのだ」靱負は懇(ねんご)ろに訓(さと)した、「然し松山へまいってもいつ仕官が協うか見当もつかぬ、貯えも乏しく、浪人の身の上では、おまえの給金さえ遣り兼ねる時が来るだろう、ましておまえはもう二十という年になっている、家へ帰って嫁にゆくことも考えなくてはいけない、この場合それが女としては正しい道なのだから」こういう意味を繰返し云って聞かせた、するとおかやは、「ではせめて坊さまが立ち歩きをなさるようになるまで……」と云いだし、どうしても聞分けようとしないのである、それでどうにも法が尽きて兄の多助を呼んだのであった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...鮪は計画を貯えた砲弾のように...
横光利一 「花園の思想」
...曹操が兵糧を貯えおく粮倉(ろうそう)へ迫って...
吉川英治 「三国志」
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