...その淋しさと農人の豊かさとが寛大と細心の象徴のように私の眼の前に展(ひら)けて見えた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...たゞ不思議に彼は自然の風物を愛する点に於て他の児童に見ることが出来ない豊かさを持つてゐた...
相馬御風 「幽霊の足」
...安来節の美しさと豊かさとはもつともよく現れるやうである...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...土壌の豊かさともに申し分ない土地だった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...一種の心情の豊かさが与えられるだろう...
豊島与志雄 「北支点描」
...自分の顔のカナカ的な豊かさを余り欣(よろこ)んでいないように見えた...
中島敦 「環礁」
...この豊かさを求める三造の気持が...
中島敦 「斗南先生」
...肩の透いた袷、よれよれの帯、油気のない髪――それは見る影もない姿ですが、眼の涼しさにも、頬の豊かさにも、十八の青春は美しく燃えて、貧苦も艱難も虐げ尽せぬものがこの娘にあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...豊かさを極めた優雅なペルシャ模様の入った白いカシミヤの衣装がのぞき見えた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ビーナス殿の頬の豊かさも眼の涼しさも御前にはキット及ばないに違いない...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...ゆったりと持ちこたえる気持の豊かさ(ゆたらかというのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...冬の大根畑は日本の豊かさのようです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...つまりは柔軟でつよい豊かさを増すことともなってね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それだけ豊かさを減ずるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ピカソの本格の追求に対してマチスの豊かさは...
横光利一 「欧洲紀行」
...彼の留守の間に京都から得た収穫の豊かさを語っている共通の笑顔で...
横光利一 「旅愁」
...純粋な自然人としての感情の豊かさを失ったことがないのであります...
横光利一 「我等と日本」
...白茸になると純粋な上にさらに豊かさがあって...
和辻哲郎 「茸狩り」
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