「豊か」の意味
ゆたかで十分な様子
小説での「豊か」の使い方
...」と豊かに目を瞑(つぶ)って...
泉鏡花 「縁結び」
...私のいうところの余裕はあくまでも豊かな心からのみ生れる余裕のことであつて...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...容貌(ようぼう)の印象は頬が豊かに...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...モウパツサンとかダンヌンチオとか言ふ南方の自由な明るい豊かな気分よりは...
田山録弥 「J. K. Huys Mans の小説」
...時と共に漸次養われて来た歴史的感情によってその内容を豊かにし...
津田左右吉 「日本精神について」
...ドイツ観念論哲学は戸坂氏の特色づけられた様に非常に宗教的色彩が豊かである...
戸坂潤 「読書法」
...あの豊かな甘美な野生的な匂い...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...氷を融(と)かして豊かな雨を集めてる南風...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...華やかにして豊かなる伊勢情調が...
中里介山 「大菩薩峠」
...真にサモアを救う者とは、道路を開き、果樹を植え、収穫を豊かにし、つまり神の与え給うた豊かな資源を開発する者でなければなりません...
中島敦 「光と風と夢」
...それより以後藩主の家では比較的豊かな生計(くらし)をしている...
夏目漱石 「それから」
...豊かなる愛リストの魅力は...
野村胡堂 「楽聖物語」
...そして藤色の大振袖、精巧の袴――と言った、歌舞伎芝居へ出て来るような時代めかしい身扮(みなり)や、政信の絵から抜け出したような、涼しい眼、豊かな頬、紅の唇の幻影(まぼろし)が、次第になつかしいものにさえ変って行きます...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...それにしても調度の見事さ、暮しの豊かさ、ここの生暖かい空気に包まれていると、平次も八五郎も何かうっとりした心持になります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日頃豊かな方でないから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あたかも一種の音楽のあふれ出るような豊かな声をして...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...このカンは僕よりも直木のほうが遥かに豊かだったことは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...直視の鋭さと豊かさとにおいて決して後代の歌に劣るものでない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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