...何か急に妹との間に谷あいの出来たことを感ずるのだった...
芥川龍之介 「春」
...だんだん谷あいの方へすべっていった...
海野十三 「火星兵団」
...「どうしました、人造人間は?」と、帆村が一人の警官にきけば、「人造人間は、あの大きな木が倒れているあたりから、地中へもぐりこんだきり、なかなか出てこないのだ」そのとき、その谷あいが、轟然(ごうぜん)たる一大音響とともに爆発した...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...播磨(はりま)と但馬(たじま)の国境になった谷あいの地に...
田中貢太郎 「風呂供養の話」
...その谷あいの秋色は素晴(すば)らしい眺めであったけれども...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...去年の夏信州(しんしゅう)沓掛(くつかけ)駅に近い湯川(ゆかわ)の上流に沿うた谷あいの星野温泉(ほしのおんせん)に前後二回合わせて二週間ばかりを全く日常生活の煩(わずら)いから免れて閑静に暮らしたのが...
寺田寅彦 「あひると猿」
...谷あいの土地であるから地形により数町はなれると風向がよほどちがう場合が多い...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...ものわびしい静かな谷あいにこだまするだけ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...谷あい深くのた打っていたが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...松薪と石炭の間に出来てる谷あいを通り抜けて左へ廻って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そんな谷あいの山かげに...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...狭い谷あいはかなり明るかった...
山本周五郎 「風流太平記」
...――甚次郎(山)の東側の谷あいにある猟小屋で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...谷あいの一方にあらわれ...
吉川英治 「三国志」
...広い谷あいを覗くと...
吉川英治 「三国志」
...山のような土を谷あいに運び出していますゆえ...
吉川英治 「私本太平記」
...「飯浦、堀切の谷あいを、西へ攀(よ)じ越え、総勢、峰づたいに、足海、権現坂方面まで“繰引(くりびき)”せよ」あわただしい退(ひ)き貝(がい)に急(せ)かれて、勝政の麾下は、それぞれの旗幟(きし)と組頭の行くを目あてに、堀切の崖を、道も選ばず攀(よ)じ登り出した...
吉川英治 「新書太閤記」
...谷あいの繁みをわけてゆくと...
若杉鳥子 「浅間山麓」
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