...息詰るやうな不安が塊のやうに彼の胸にこみ上げて来た...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...執念(しふね)くも自分等の新運命を頓挫させた罪を詰るのであつたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...舌がたちまち縮んで咽喉(のど)へ声の詰る処へ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」義直は呼吸が詰るやうに苦しかつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...詰る所は此の人民が貧困に陷り――人民が貧困に陷るのは急激に來る...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...ホントウは行き詰る...
種田山頭火 「其中日記」
...お作は何とはなし気が詰るような思いであった...
徳田秋声 「新世帯」
...また煙草飲みはこの糠味噌汁を食べぬと脂(やに)が咽に詰るなどといい慣わしていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...何だか息詰るやうなもの...
中原中也 「アンドレ・ジイド管見」
...暗い、暑い、息詰る、臭い、ムズムズする、悪ガスと、黴菌に充ちた、水夫室だった...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...一体俺は筆を執るにあたつて成りゆきのことなどはあまり意に介しない放縦(ケヤレス・フリードム)に慣れてゐるのだがそんなに脆く行き詰るとは夢にも思はなかつたのさ...
牧野信一 「蔭ひなた」
...「お前さん方は何処から来なすった」と詰るように訊ねた...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...いつかはゆき詰るのが当然ですから」「まったく...
山本周五郎 「新潮記」
...息ができないじゃないの」「息詰る恋さ」彼は笑った...
山本周五郎 「風流太平記」
...子供ごころにもなにやら息詰るような感じだったが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...息が詰るわ」「苦しいぐらいがまんするんだ」そう云いながら彼は石から下りた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...『久し振りうちに帰って、嬶(かかあ)珍らしさに出て来ない』と云われたくないために、こうした見得を張ったもので、詰るところ、こんな江戸ッ子の負け惜みが直接の産児制限となったわけだ...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...尋ねて来てくれてもただ黙って私の顔を見詰るばかりでした...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
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