...さて肝腎の相手はと見ると、床の前を右へ外(はず)して、菓子折、サイダア、砂糖袋、玉子の折などの到来物が、ずらりと並んでいる箪笥(たんす)の下に、大柄な、切髪の、鼻が低い、口の大きな、青ん膨(ぶく)れに膨れた婆が、黒地の単衣の襟を抜いて、睫毛(まつげ)の疎(まばら)な目をつぶって、水気の来たような指を組んで、魍魎(もうりょう)のごとくのっさりと、畳一ぱいに坐っていました...
芥川龍之介 「妖婆」
...」「ははははは、拙者うまれつき粗忽(そこつ)にいたして、よくものを落す処から、内の婆(ばばあ)どのが計略で、手袋を、ソレ、ト左右糸で繋(つな)いだものさね...
泉鏡花 「歌行燈」
...僕はいい加減退屈したころ彼はその器械を袋の中に収めた...
海野十三 「深夜の市長」
...白い手袋を持っておいでになりましたのです」「そう……白い手袋をねえ……」と嬢は打ち案じたが...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...ブリキのようにピンと尖った表紙の背を掴(つか)んでいる指には網目に編んだサファイア色の絹の手袋が篏(は)まっていて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...――これは何だろう?」机の上に婦人の手提袋(ハンドバック)があった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...彼女の珍らしがる物はいくらもあった、床の間の香爐、兼子の手提袋、幾代の室の人形柵、庭の隅の桜や椿の花弁、空池の底の小石、玩具に倦きるとそんなものまで持ち出された...
豊島与志雄 「子を奪う」
...足はなるべく足袋(たび)を穿(は)かなかったような...
新渡戸稲造 「自警録」
...足袋の始末をしなかったのが手ぬかりだが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...食道をすぎて胃袋に入って行くのがはっきりわかり...
火野葦平 「糞尿譚」
...彼は四〇〇〇フランを二個の袋に入れてレスパネエ夫人とその住宅へ同行した...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...悪い手袋を嵌めた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...沓足袋(くつたび)の紐は飾にはなりませんが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...といっても人間の胃袋に「消費」されるのではない...
森於菟 「オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク」
...田山花袋の関係していた『文章世界』に使ってくれ...
柳田国男 「故郷七十年」
...足袋が露でグショグショに濡れました...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...ツケ入った敵兵は、袋の鼠となり、あちこちで、討たれてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...もし二袋が以前の一袋の価値を有つならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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