...美津(みつ)は袂(たもと)を啣(くわ)えながら...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...もう一つの袂から緋天鵝絨(ひびろうど)の小さな蝦蟇口(がまぐち)を可愛らしく引出して...
泉鏡花 「婦系図」
...「向うの袂をやつてゐるよ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ふとその袂(たもと)の中から...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は周圍(しうゐ)には一切(さい)心(こゝろ)を惹(ひ)かされることもなく袂(たもと)の燐寸(マツチ)へ火(ひ)を點(つ)けては又(また)燐寸(マツチ)を袂(たもと)へ入(いれ)て...
長塚節 「土」
...右の袂(たもと)の下で結んでいる...
夏目漱石 「虞美人草」
...衣袂(いべい)を吹いて妙に總毛立たせます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の袂でグイグイと汗を拭くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...と袂を捉(と)らへて捲(まく)しかくる勢ひ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...橋の袂(たもと)に腰打ちかけて...
正岡容 「寄席行燈」
...しかし霞亭と凹巷とが奥州より帰つて品川で袂を分つた文化甲子の後八年は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...片手でお豊の袂を掴(つか)みながら...
山本周五郎 「花も刀も」
...そうしてなまめかしく袂(たもと)で打つまねをした...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...前は谷戸橋の袂で...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...すこし袂のみじかい銘仙(めいせん)の着物を着せられて...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...この世との袂別感(べいべつかん)をはっきり抱いた...
吉川英治 「私本太平記」
...袂(たもと)で拭いて...
吉川英治 「親鸞」
...彼の袂(たもと)を握って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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