...わきかえるような泡(あわ)の混乱の中に船をもまれながら行く手を見ると...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...彼はあのみじめな子供からどんどん行く手も定めず遠ざかって行った...
有島武郎 「卑怯者」
...凝然として行く手を見守っている...
有島武郎 「二つの道」
...行く手に故障があると知った機関士の心持をお察し下さい...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...向(むこう)へ行く手拭(てぬぐい)の影――雨に濡(ぬ)れた手拭の影が情(なさけ)なかった...
夏目漱石 「坑夫」
...この時行く手の方(かた)に一点の灯(あかり)が見えた...
夏目漱石 「坑夫」
...肖像画の方が行動や背景の助けなしに幾らでも深く掘り下げて行く手腕を持ってるレンブラントだから...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...八王子と小田原へ行く手代へ下つ引を一人づつ付けてやるやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の行く手の小径の曲り角の向うに...
堀辰雄 「美しい村」
...私は地をすって行く手綱を拾うと同時に...
牧野信一 「ゼーロン」
...行く手遥かに明るく何をか見はるかすの思いがした...
正岡容 「小説 圓朝」
...われわれの行く手には存在しない仕事は...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...不意に行く手の大岩に足を踏みかけて...
柳田国男 「山の人生」
...万事OKの博多二輪加にして行く手腕に至っては...
夢野久作 「近世快人伝」
...私達の行く手に當つて青空が僅に微めいてゐるだけである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...行く手の藪の中にぬるでの葉がもう赤く染まつて秋の景色をほのめかせてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...行く手をいそぎだそうとすると何者か...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その行く手を声海嘯(こえつなみ)がくるんでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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