...少しの蟠まりでも裹んで忍ぶよりは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...哲学等が蟠居していたことと思いますネー...
内山完造 「魯迅さん」
...忽(たちま)ちにして脳裡に蟠(わだかま)っていた疑問を一掃(いっそう)し得ることが出来たのだ...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...事実の正確は既に得たりとせんか即ちその源因を究め結果を捜りよく蟠根錯節を解きて当時の状況炳焉(へいえん)として眼前に露はるるに至らんこと何ぞそれ談笑一夕の間によくする所ならんや...
津田左右吉 「史論の流行」
...それらの根に培(つちか)うべく湖のなかに蟠(わだかま)ったこの島さえがよくも根こぎにされないと思うほど無惨に風にもまれる...
中勘助 「島守」
...胸一杯に蟠(わだかま)つた不快の情を訴ふべき好(い)い相手を見出したと云ふ風で...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...長吉は今まで胸に蟠(わだかま)った伯父に対する不満を暫(しばら)く忘れた...
永井荷風 「すみだ川」
...ややもすれば暗雲の蟠(わだかま)る大奥の勢力争いを...
中里介山 「大菩薩峠」
...憎らしいほど真黒く蟠(わだかま)っていた...
中里介山 「大菩薩峠」
...大蛇のように蟠(わだか)まった老樹で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...私の心の中に蟠る不思議な疑いの為に...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...蟠(わだかま)りもなく笑つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何の蟠(わだかま)りもなく話して退(の)ける調子は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んの蟠(わだかま)りもなくニヤリとしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...飛んだことがあつたさうだな」平次は蟠(わだかま)りのない調子でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...陳(ふる)く腐れた漢説が後進少年生の脳中に蟠(わだか)まっては...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...怖くも、口惜しくも何ともないの――たゞ、もつと、はつきり云つたら好さゝうなものだと思つて、今度の妾達の新しいお母さん――」百合子は、云ひかけて、何の蟠りもなく、ふわツ! と笑つた...
牧野信一 「南風譜」
...秩父(ちちぶ)などの無数の古源氏(ふるげんじ)が蟠踞(ばんきょ)しているところである...
吉川英治 「私本太平記」
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