...それからの私(わたくし)はただ一個(こ)の魂(たましい)の脱(ぬ)けた生(い)きた骸(むくろ)……丁度(ちょうど)蝕(むしば)まれた花(はな)の蕾(つぼみ)のしぼむように...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...絶えて行人なき五里の山道とは人工に腐蝕せる都會の子を嚇すに十分であつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...日蝕を拝むがごとく...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...自分で自分の生活を腐蝕してゆくよりほかには仕方がなかつた人でした...
薄田泣菫 「山雀」
...これが単に河水の浸蝕作用(しんしょくさよう)だけではなくて...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...その蝕まれたほどの間隙から...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...腐蝕土の灰汁と泥土とで...
中谷宇吉郎 「異魚」
...蝕まれつくした最後の最後の頭のなかで...
正岡容 「圓朝花火」
...それに伴う浸蝕や堆積の結果として現れたものでございます...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...東京(トンキン)人は月蝕を竜の所為(しわざ)とす(一八一九年リヨン版『布教書簡集(レットル・エジフィアント)』九巻一三〇頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...その腐蝕の跡が數珠模樣のやうな彫りを見せてゐた...
室生犀星 「京洛日記」
...洪積紀の海蝕台地が連続しており...
柳田國男 「地名の研究」
...水蝕された岩の急傾斜を...
山本周五郎 「山彦乙女」
...――崇高な運命学の定説として彼らの運命観のなかには、星の運行があり、月蝕があり、天変地異があり、易経の暗示があり、またそれを普遍(ふへん)する予言者の声にも自ら多大な関心をはらう習性があった...
吉川英治 「三国志」
...敵味方の兵を腐蝕(ふしょく)しだした...
吉川英治 「私本太平記」
...あの虫蝕(むしく)い棗(なつめ)みたいな押司(おうし)さんの顔を見ると...
吉川英治 「新・水滸伝」
...前月十五日の夜が月蝕であったので...
吉川英治 「随筆 新平家」
...内部から蝕(く)っている...
吉川英治 「平の将門」
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