...素枯(すが)れた蘆の色をした髪は...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...遠近(おちこち)に茂った蘆や柳も...
芥川龍之介 「尾生の信」
...あたりの末枯の蘆にうち映えて艶めかしく見える...
高濱虚子 「古江」
...町の中を流れた泥溝の蘆の青葉に夕陽の顫へてゐるのを見ながら帰つて来たところであつた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...この淀川のきしをぬってすすむかいどうは舟行(しゅうこう)には便利だったであろうが蘆荻(ろてき)のおいしげる入り江や沼地が多くってくがじの旅にはふむきであったかも知れない...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...今の蘆屋の家に移った時から煖炉を使い出したのであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...蘆屋時代には、もう十月の末になると、夫と喧嘩しながらも湯たんぽを入れて寝たのであったが、こんな工合だと、ことしはそれまで待てないかも知れない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...それは蘆屋へ連れて来てから半年ほど過ぎた時分であつたが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...風にそよぐ蘆荻(ろてき)のモンタージュがあるが...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...人跡(じんせき)の絶えた枯蘆(かれあし)の岸ばかりさまよっていたわたくしの眼には...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...岸の蘆が芽ぐみ始めると...
中島敦 「狐憑」
...蘆の間へ入ってゆくと...
久生十蘭 「キャラコさん」
......
柳田国男 「故郷七十年」
...力を極めて之を蘆原の彼方(かなた)へ投げたるに...
柳田国男 「山の人生」
...太巻の蘆の素簾の巻き上った廊下から矢代を見つけた久慈はすぐ寄って来て...
横光利一 「旅愁」
...線路堤から沼地らしい蘆(あし)のなかに振り飛ばされていた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...五間ほども幅のある船と岸との間の枯れ蘆の沼をぽーんと跳んで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「君、箱根へ行こう、蘆の湖だよ、屹度(きっと)いま杜鵑が啼いているに相違ない」かなり更けたが、まだ其処だけあけ放ってある雨戸の間から灯かげの流れた庭さきの闇の色をうっとりと眺めながら、私は或る感覚を覚えて斯う云い出した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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